幕末から明治にかけて、さまざまな新宗教が現れた。多くが啓示宗教である。
黒住教、金光教、大本教、天理教などなどである。その内容はまちまちであるが、その多くが、教義の内容は別として、神道の一派として国の認可を取らざるをえなかった。いわゆる教派神道である。
これらこの時代の新宗教に共通するのは、神と人の近さである。閉塞的な封建時代の宗教には無かった、生き生きとした自由な神との交わりをそれらの宗教は教えた。
これらの宗教の中には戦時中大弾圧を受けた宗教もあった。代表的な教団が大本教である。人の道教団も弾圧された。また併合された韓国では神社参拝に従わなかったキリスト教が弾圧をうけた。
第2次大戦後は、国家神道は否定され、信仰の自由を認めた戦後体制の中で、様々な新宗教が雨後の筍のごとく現れた。仏教系、神道系、倫理道徳団体など、信仰の自由に飢え乾いた人々の心をいやすことに競って争った。
その後も様々な宗教が、登場した。外国から入ってきた宗教もある。今日本は宗教のデパートのような様相を呈している。変わらない信仰心を持ち続けているかのようであるが、日本は重大な危機の時に瀕している。
日本精神の柱は何か?外来宗教を受容しながら、それらを習合しながら独自の信仰形態を持ち続けてきた日本が、これからの時代に、そのような精神文化をどう残していくか、重大な岐路に立っている。
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